「現代のベートーベン」佐村河内氏関連の騒動

なんだか、えらい騒ぎになってる。現代のベートーベンこと、佐村河内守氏の、ゴーストライター関連の事件である。
ま、私はあまり知らなかったし、興味なかったけど、今見てる分には面白い(笑)
しかし、18年も演技し通すって感心する。これだけは凄い。

かつて福知山線の鉄道事故が起きた時、当日中にはるばる岐阜から神戸の事故現場に行き、被害者を装った奴がいた。
で、補償金を受け取ったという。確か後にばれて逮捕されてたと思うが。
しかし、あの事故を聞いて直ぐにそんな行動が起こせるなんて、マジで尊敬(笑)。思いつかんよ。


残念だったのは、この騒ぎ以前に彼の曲を聞いていなかった事。
今から聞いても先入観があるから、正直な感想は出てこないし。
もし事前に聞いていたら、自分の鑑賞能力(と仮にしておく)のいいリトマス試験紙になっただろうに。

事前に聞いて感動していて、「誰にでもかけるレベルのもの」という新垣氏の言葉を聞いたら、自分の能力に見切りを付けることが出来ただろう(笑)。
逆に、何これとか思っていたら、自信が持てただろう。
こんな機会は滅多にない、というか、今後もうないだろう。惜しいことをした。もう取り戻せない(笑)。

ただ、この事件以降、YOUTUBEなどでいくらか聞いてみた感じでは(交響曲HIROSHIMAとか)、まあ、あまり好感は持たなかった気はする。金管が朗々とバカっぽい旋律を奏でたりして。ま、それも後付けの感想だからなんとも言えない。全聾という条件なら感心はしただろうとは思うが。

かつて、大江光のCDを買った時の事を思い出す。有名人がやたらに誉めるから、CDを買って聞いてみて、もう愕然とした。なんだこれはー、と叫びそうになった。まあ、良かったか悪かったかは書かないが(笑)。

あと思い出すのは、「奇跡の詩人」騒動。これもNHKがやった。
あまりに酷いので、私はNHKに何度か抗議電話を掛けた。担当者は半笑いで、「私たちは信じてますよー」とか言っていた。抗議など意にもかけない雰囲気であった。彼の本が講談社から出るのにタイミングを合わせた企画だった。もはや電波の私的利用である。

口をきくことも出来ず、恐らく言葉も知らずに寝てるだけの脳性マヒの子供が、詩を書くというナンセンス。今回のケースも、耳が聞こえる事は分かったはずらしい。NHKの持つ力を、職員が私的目的の為に利用しているのではないのか?
(以上2/8頃)



(2/15追記)
しかし、この佐村河内問題は、結構深い意味を持っているのかもしれない。上では冗談で書いたが。
通常、クラッシックなんて、誰かが誉めてるから、勧められたから、良い物として定評があるから、という形で聞いているわけで、自分からクラッシックの森の中に入って選んだ物ではない。

勿論、ある程度慣れてくれば、知られていない(あるいはそれまで周辺情報を知らなかった)作曲家や演奏家、あるいは曲自体を自分から発見していくという事もあるだろう。私の場合、ギトリスや、クラッシックではないが、カンツォーネの歌手、ロベルトムローロがそうであった。全く前提の知識がないという状態で気に入った。あるいは、一冊の曲集をずっとさらっていった時にそれまで全く知らなかった良い曲に出会う事はよくある。

ただ、多くはやはり一般的に好評だからといった理由が多いし、別にそれが間違ってるわけでもない。同じ人間ならある程度の趣向は一致するし。一般的に良いと言われてるものの多くは、自分にとっても良い。

じゃあ、この佐村河内ー新垣問題はどう捉えれば良いのだろうか。

1.まず、実際に作曲したのがプロの本物の作曲家だったと言うのが大きい。この点で、あの詐欺マニフフェトの民主党のインチキ政権とは違う(笑)。取りあえず本物だった。

2.次に、どういう訳かは知らないが、専門家辺りの強い推薦があった。ネットで色々と流れている通り。ただ、この人達も佐村河内氏の作曲であって、ヒロシマや全聾といった事を前提している点で、どこか間違ってるわけで、本当の推薦の理由が何なのか不明だ。しかし、専門家が誉めるから聞いた、というのは、別に間違ってはいない。どんな世界でも専門家の言葉は貴重だ。問題は専門家でありながら、なぜ誉めたのか、なぜ見破れなかったのか、という点ではあるが。

3.さらに、この佐村河内氏自身のストーリー演出、自己演出に一般人が魅入られたというのがある。

人によっては、3.の理由で聞いた、感動してという人もいるだろう。それは、かなり多くのパートを占めているかもしれない。そして、それは1.の本格的な作曲技法によって支えられた。今では失望しているのかもしれないが(ヤフオクに凄まじい数のCDが売りに出されているが、そういう人なのかも)。しかし、それでも、曲は良いんだ、という人もいる。そういう人は、1.の要素を重く見ているのだろう。

2.についてはほんとに不明。それだけの判断能力が無かったのか、それとも何らかの組織的、党派的な理由があるのか。

2.や3.の要素を捨て去り、1.の新垣氏作曲、という事だけを見て評価する事は、それはそれで可能だろう。というより、むしろクラッシック音楽ファンを自認するなら一種の義務でもあるだろう(笑)。ただ、新垣氏が作曲に際して、大して力を入れておらず、レジャーとして、どうせ評価されるはずはない、という気持ちで書いた、というのがあるから、ある種、新垣氏にとって不公平な形となる。本当は、彼の書きたいように書いたものを評価すべきなのだ。彼の持ち場は現代音楽であって、ああいった、ロマン派風なものではないらしいし。

まあ、それはおいといて、取りあえず今出ている曲を率直に評価することは可能ではあるだろう。

で、自分が聞いた印象。一言で言うと、魂が入っていない(笑)。曖昧で、抽象的すぎる言葉だが(笑)。しかし、これが妥当のような気がする。木で出来ただけの人形のピノキオ。人形としては綺麗に出来ているが、肢体の動きが有機的でなく、統一されてなくてバラバラな感じ。

一応聞いたのは、交響曲hiroshimaの第3楽章、バイオリンの為のソナチネ(高橋選手用バージョン)、吹奏楽のための小品。全部Youtubeで済ませた(笑)。

どれも、テーマが断片的で主張が弱い、言いたいことを最後まで言っていない感がある。なぜかテーマが途中で途切れる。少なくともメロディーメーカーではない。つなぎの部分は、それは専門家だから問題はないが、メインの部分が何か良く分からない。中では、吹奏楽の為の小品がそれなりに良かった。20世紀前半の作曲家の雰囲気があった。しかし、これも、外形的に何か似てはいるが、主張が分からない感はやはりある。ソナチネはフルバージョンではないのだろうけど、もっとメロディアスに出来たのではないだろうか。なにか、映画の伴奏音楽風に、情景を支えているだけ、という印象がある。hiroshimaは、全曲聞くのが難しいわけだが、聞いた範囲でいうと、あまり惹かれない、魅力に欠ける。部分部分の寄せ集めのようで、劇的な一貫した力がない。何か形をなぞってるだけ、という印象はある。後付の印象ではあるが。




(2月末頃追記)
これに感動したって人がネット上でもかなりみつかる。そういう人は是非、今の気持ちや印象を率直に書いて欲しい物だ。今でもいいと思ってるのか、それとも考えを変えたのか。別にお互いほとんど知らないわけだから、恥ずかしくもいいのではないだろうか。今後の自分の鑑賞の助けにもなるだろうし。大体、曲に対する感想なんて、年齢によっても、時代によっても変わって当たり前なんだし、書けばいいと思うんだけど。

自分の場合、昔良いと思ってて、今は余り聞きたくないものは、そんなにはないが、あえて言えば、ブルックナー、マーラーかな。あまり大げさなものは聞きたくない印象。ワーグナーは相変わらす好きだが。バルトーク、ショスタコービッチもそれほど聞きたくはない。ちょっと重すぎるし(笑)。ストラビンスキーとかは元々余り好きではなかった。ちょっとした歌心のあるものに、自分の関心が移った、という面がある。

シェーンベルグの「モーゼとアロン」、とか、バルトークの「ヴォツェック」は最近聞いてはいないが、嫌いではない感じ。感性が違い過ぎて、却って面白い(笑)。ロマン派以前のは特に嫌になったものはないかな。逆に新しく好きになったものは多い。グリークやヴォルフ、レスピーギの歌曲は全くしらない状態から好きになった(一部だが)。

あるいは、聞いてて心が落ち着く分野としては、主に室内楽曲。これは昔からだが、モーツァルトやバッハ、あるいはフランス近代(ラベルやドビュッシー、フォーレ)。変わったところでは、ラフマニノフの交響曲2番。眠る際によく聞いている(笑)。iphoneとかが、こういうのには超便利。昔はCDやテープを色々探したりして聞いた物だった。

以上、素人の独言でした。




(3/13追記)
佐村河内氏の記者会見があった。少しみたけど、ああこういう人かって印象。作曲も演奏もほとんどで出来ない雰囲気。それでいて、聴衆の前で喝采を受けて平気なんだから、感心(笑)。

10分間のスタンディングオベーションで、聴衆の顔もばっちり映ってる。

)

現代だと、こうやってネット上に残るからうっかりしたことはできないな(笑)。やな時代だ(笑)。
ま、良い曲だと思って拍手したのなら恥じることもないだろうけどね。

この人は弁護士二人雇って裁判するらしい。あの演技で相当稼いだんだろう。現代は、人を騙してなんぼ、の社会なんだな。オレオレ詐欺とか、民主党や小沢とか(笑)。金券サギなんてものもかつてあった。

まあ、ものを売る買うって行為には騙しの部分は一定量入っているものではあるだろう。全くの実質のみに金を出すわけではない。夢を買う部分てのは常にある。価値がわからなくても、ブランドものを欲しがったり。ま、その内わかったりするから悪いわけでもないが。

今回のは、クラシックという、やや気取った趣味の世界で騙しが横行したって所がちょっと新奇な面があった。

それにしても、問題はマスコミ。この連中にもっとも責任があるはずなんだが。特にNHK。
他でも書いたが、外国じゃ放送局や新聞社はネット上に一般人が自由にものを言えるサイトを設けて意見が書けるようになっている。一つのニュースに対して何万というコメントが書かれたりしている(ウクライナ問題とか)。

日本じゃ全くやらないが、こういうのでもあれば、いくらかの抑止になるのではないだろうか。
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