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「御成敗式目」ってなかなか面白い

武士を管轄したものなんだから、厳しい内容だろうというイメージを持たれてると思うが、むしろヒューマニズムや人間関係への配慮に溢れた内容だった。全体を読んでちょっと驚いた。大して長くないし、学校で全文配ればいいと思うが。
全て現代語訳を利用させてもらった。→ サイト

普通に言えば、刑法、民方、訴訟法などの混合したものなのだが、日本人的道徳観に基づいていて、なかなか納得できる内容になっている。前から部分的には見ていたのだが、前回、修善寺の写真のページで引用したのが頭に引っかかっていて、再読してみた。気になってたのは、この条文。

第12条:「悪口(あっこう)の罪について」
 争いの元である悪口はこれを禁止する。重大な悪口は流罪とし、軽い場合でも牢に入れる。また、裁判中に相手の悪口をいった者は直ちにその者の負けとする。また、裁判の理由が無いのに訴えた場合はその者の領地を没収し領地がない場合は流罪とする。

このなかの、「裁判中に相手の悪口をいった者は直ちにその者の負けとする。」という部分である。これはちょっと不思議な規定ではないだろうか。多分、世界的には通用しない。争いごとのさいには、相手を攻撃、批難するのが普通だろう。しかし、それを禁止してるのみならず、裁判で負けになるのだ。これは日本人なら理解はできるだろうが、外国人にはどうなのか。

最近起きた大相撲での暴行事件で、被害者側の親方の貴ノ花は一言も喋っていない。まあ、警察に任せてるから、ということなのだろうけど、全く語らないのも奇妙と言えば奇妙。この条文に似た信念を持っているからだろうか。口を開けば批難になるしかない。それを自らに禁じているのか。ま、いわゆる変人だからなのかもしれないが(笑)。

あるいは、大きな問題で言えば、例の慰安婦問題。これは完全な捏造事案であって、80年代後半に国内サヨクと朝日などによってでっちあげられたものだ(HP参照 → ページ、あるいはブログ)。これは昔からある戦場売春婦である。しかし、それは日本人としては言えない。現に生きてる相手を侮辱することになる。で、曖昧な形で収めようとして、付け込まれた。この御成敗式目の規定が日本人の心の底のどこかにあるからではないだろうか。韓国側は批難のし放題である。それも世界中でやってる。何の遠慮もない。今は、国内での態度のとり方と、対外的な場合とでは、やり方を変えなくてはならない時代になってる。いつかは分かってもらえるなんてことは全然ない。宣伝した側の勝ちになる。      

今でも通用するような条文。

第45条:「判決以前に被告を免職(めんしょく)することの禁止」
 判決が出る前に被告を免職してはならない。有罪無罪を問わず極めて不満を残すことになるからである。判決は十分に吟味して出さなけらばならない。
   

第42条:「逃亡した農民の財産について」
 領内の農民が逃亡したからと言って、その妻子をつかまえ家財を奪ってはならない。未納の年貢があるときはその不足分のみを払わせること。また、残った家族がどこに住むかは彼らの自由にまかせること。

                           
第31条:「裁判に負けた者が判決に不服を訴えることの禁止と誤った判決の防止」
裁判に負けたにもかかわらず「偏(かたよ)った判決」だと、事実ではないことを持ち出し裁判官に不服を訴えた場合は、領地の三分の一を没収する。その領地がない場合は追放とする。ただし、実際に偏った判決を行った裁判官は辞めさせ、再び裁判官に任命してはならない。


この前白鵬がやってたな(笑)。これは日本人ならまずしないだろうなあ。あといつかの柔道国際大会だったかで、韓国の選手団が負けたあと、ずっと不満を露わにして居残っていた。

第29条:「本来の裁判官をさしおいて、別の裁判官に頼むことの禁止について」
 裁判を有利に進めるために担当の裁判官をさしおいて他の裁判官に頼むことが分かった場合は、調査の間しばらく裁判を休廷する。そのようなことがあってはならないからである。係の者はそのような二重の取り次ぎをしてはならない。また、裁判が長引き20日以上かかった場合は問注所(もんちゅうじょ)において苦情を述べることができる。


これはサヨク系がよくやってる。自分たちに有利な判決を出してくれそうな裁判官になるまで、忌避し続けるって戦法。大体、この手の、国民に配慮したシステムは、サヨク系によって歪めて使われる。

(12/1追記)
念の為、原文の引用、第12条(「日本思想体系21・中世政治社会思想上」岩波書店)、p14

一、悪口の咎の事
右、闘殺の基、悪口より起こる。その重きは流罪に処せられ、その軽きは召籠めらるべきなり。問註の時、悪口を吐かば、すなはち論所を敵人に付けらるべきなり。また論所の事その理なくば他の所領を没収せらるべし。もし所帯なくば流罪に処せられるべきなり。


他は面倒なので略。
この式目は、後の室町から戦国まで有効であったらしい。分国法も、これに追加されたという位置づけであって、江戸以降、明治に近代法が成立するまで有効であったとか。多分、日本人の思考のバックグラウンドにあるのだろう。
続く



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