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「ブレードランナー2049」、更に進化した物語と映像(ちょっとネタバレ)


DNHlv5RVQAATKYc.jpg予想を上回る内容だった。二番煎じになってない、独創的な内容、映像、また演技であった。こういうのも珍しいのでは。ただし、物語は重く長く、難解で鬱陶しい(笑)。スーパーマンものの方が気軽でいいかもと思ってしまった(笑)。前作に興味ない人は見てもしょうがないだろうな。評価が意外に低いのはまあ、理解できる。前作だって一般的な評価は低かったのだ。のちにカルト的になるが。ちなみに私は最初からのファンでしたが。これもSF映画史上の傑作と言われるようになるのではないかな。私の中では、エイリアン2,パシフィック・リム、スターウォーズシリーズ(旧3部作)、オブリビアン、スタートレック映画一作目、そして古い時代に作られた、タイムマシン、宇宙戦争などとならぶ傑作になる。ま、異論はいくらでもあるだろうけど。

ストーリーは、ちょっとどんでん返し的な内容があるので、あまり言えない。レイチェルが関連してる。そっくりさんが出てきたりして。あの手の人が好きな人見るべし(笑)。スターウォーズでも、レイア姫のそっくりさんを出してたなあ。あれは違うと直ぐに分かったが、こちらはほんとにそっくりさん。勿論年代が経ってるので同じ人ではあり得ないのだが、何か違うところはどこか、と探してしまった(笑)。聞くと合成映像らしい。声は本人だとか。しかし、ハリソン・フォードはスターウォーズもそうだけど、こういう画期的な作品に出演して、さらに数十年後という設定の続編に出れるんだから、役者冥利につきるだろうなあ。前作ではやるのを嫌がってたという話もあるが。

本編が2時間44分ととにかく長いのだが、一瞬も目を離せなかった。とにかく映像もいいし、演出、演技もいい。現実に引き戻されることなくドラマの世界に引き込まれる。先が読めない内容で、SFはこうでなくてはいけない。予定調和的、ありそうな結末のものはいらない。ただ、ちょっと詰め込みすぎな感はあるが。疑問点を残したままストーリーが進んで、どうなってるんだろうと思うのだが、最後には収束する。ま、それでも1回ではちょっと足りないかな。もう上映も終わりかけてるけどもう数回見たい感じ。しかし、うっかり見逃すところだった。ビデオでもいいんだろうけど、一応、前作へのレスペクトとして見に行った。

ま、この手のディストピア、アンチユートピアの作品はよくあるんだが、実際には全くそうはならないと思う(笑)。これは想像上の話だからこうも極端になるんだが、実際には社会の進歩は遅々としたもので、全く進歩らしい進歩なんてないだろう。そもそも、進歩しないといけないというのが、勝手な思い込みであって、まあ、社会制度がよりましになる程度で十分だろう。革命とかバカの妄想(笑)。20世紀の未来予測はあらゆる面で大幅に間違っていた。例えば、60年代に作られたSF的な作品では、80年代には木星旅行とかやってたし。2001年宇宙への旅もその同類。あるいは「1984」のよううな政治体制とか。実際にあるのは、北朝鮮や中国のようなロクでもない独裁体制だ。あのような整備された、ある意味合理的な体制など存在しない。

科学技術以外でも、例えばクラシック音楽では、無調音楽、12音音楽なんてのがあって、調性のない音楽が盛んに作られた。あるモチーフがあったとして、その音符を逆に並べたメロディ(逆行形)、上下逆さまにしたメロディ(反行形)なんてものを組み合わせてフーガにしたりしていた。それ自体はそれはそれで面白かったわけだけど(バルトークの「弦楽器、打楽器、チェレスタのための音楽」など)、音楽界全体がそうなるわけではなかった。未来の進化した人類はそういった音楽を楽しめるんだろう、とか思ってたものだったが(笑)。ジャズでも60年代にはコルトレーンやオーネット・コールマンなんかのフリージャズが猛威を振ったが、それ以降は静まってしまう。人間はコンピューターではないからね(笑)。肉体としての耳や目で受け止めてるわけで、そこまで極端になることはできない。聞いて心地よい音楽は、一定の限界がある。一言で言えば、DNAに支配されている。それが人間の感覚の限界になるl。

(11/14追記)
2回めをIMAX3Dの劇場で見てきたが、やはり面白かった。ただ。3Dの必要はないが。高いのには参った(笑)。
暗く重い話が2時間40分続いて、ユーモアも笑いもまったくない。濃密な複雑な描写が続く。しかし、ずっと惹きつけられる。例えるとドストエフスキーの小説みたいな。和らいだシーンや、慰められるシーンもあまりない。出て来るレプリカントが一撃のもとに破壊されるシーンが幾つもある。全く躊躇もなく。それまで人間風に行動してたのが、不要になると即座に射殺される。登場「人物」も、人間、レプリカント、バーチャルリアリティの映像、と3種類あって、複雑に絡んでいる。多くが途中でいなくなる。しかし、物語は感動的で、最後には拍手をしたくなった。こんなのも珍しい。

見てて思ったのは、カメラがいいのかなと。映画通風にいうと、キャメラか(笑)。構図がどれもいいし、明暗の使い方も上手い。見ててあきないのは、その要素が大きいのかもしれない。また役者の演技に緩みがまったくないのもあるし、それをしっかり撮影している。あまり説明的なセリフとかなくて、表情で説明を代用してるような面があった。それは1回みただけでは把握できないと思う。二回目に見て、やっとこの表情はその意味だったのかと気がつく場所がいくつもあった。表情での演技が上手い役者を揃えたのかな。ハリソン・フォードもそういう意味で良かった。

もう一つ、パンフにあった事だが、あまり合成映像は使わなかったらしい。グリーンスクリーンをバックに演技するのではなく、実際にセットを組んでそこで演じたらしい。やはりそれなりのリアリティが出るのだろう。SFの場合、話し自体にリアリティがないのに、さらに演技まで合成でやると何か虚ろな雰囲気になる。スターウオーズの新三部作(EP1-3)なんかそのいい例かもしれない。また小道具もミニチュア使ったり、やつれ感をだしたりしてリアリティを出していた。

あまり言われて無いことかもしれないだろうが、この物語には、キリストになぞらえてる部分があると思う。パンフレットには確か書いてなかったと思うが、その暗示があると思った。あまり詳しくは書けないが、途中に出てくる写真がそのイメージに見える。人によっても違うとは思うが、私は見た瞬間に、それはキリストだ、と思った。また別の理由としては、キリストを「万軍の主」とも呼ぶが、それに近いセリフもある。あと、「青い衣服」を強調してる所とか。キリスト教会の聖画像においては、キリストやマリアは通常青い衣服を着ているらしい。あの「風の谷のナウシカ」でも、「そのもの蒼き衣をまといて金色の野に降り立つべし」なんて予言のセリフがある。これも救世主の意味を含んでるだろう。

印象的なセリフ。
「この世界は壁で安定を保っている。壁がなくなれば、戦争になる」
「大義の為に死す、それこそ最も人間らしい行為ではないか」


あとちょっと面白かったのが、50年代60年代の音楽映像の利用。プレスリーやシナトラなど。面白いシーンだった。別の映画だが、予告編でも当時のロックとか使ってるのがあった。最近のはやりなのかな。ビートルズやツェッペリンもあったし、ザ・フーのマイ・ジェネレイションを使ったのもあった。タイトルは忘れた(笑)。「キングズマン」だったかな。

これはもう一度ぐらいは見たいな(笑)。もう上映も終わるようだが。気づいてない部分が多分まだあるはず。最初の方に出てくる花の意味に、二回目でやっと気付いた。お恥ずかしい話なのだが。

続く





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テーマ : SF映画
ジャンル : 映画

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