ワーグナー『神々の黄昏』@新国立劇場、飯守泰次郎指揮


最近クラシック系のコンサートに行ってないので、何かないかなと思ってネットで見てたら、チケット売ってる人がいたので、買っていってみた。座席は最安値のあたり。まあ、声が聞ければいいと思って行った。で、十分に満足した。歌手は、主役クラスはバイロイトにも同じような役で出てるような人だし、文句なんかない。オケは読響。これも良かった。金管や打楽器の迫力が凄かった。ちょっと変かなと思ったのは、主役二人の服装。なんだか街中のおっさんおばさんみたいな服だったが^^;。他の人物は普通に役に合わせてるのだが。ブリュンヒルデは最後はちゃんとしたものになるのだが、ジークフリートはそのまま。しかもふたりともちょっと太ってるから、最初は違和感があった。まとにかく声が良かったからいいか。指揮者は飯守泰次郎。指揮は素晴らしかったと思う。これ見ていったけど、ライトモチーフがこんなに出てたとは知らなかった。



実は私が最初に行ったオペラは、飯守泰次郎指揮のタンホイザーだった。これは何十年も前の事だが、記憶にしっかり残ってる。ま、最初だからというのもあるが、一つには、舞台が物凄く簡素だったこと(笑)。その後いったワーグナーのオペラや、BS放送で見たもの、レーザーディスク,DVDなどでみたものは、みんな豪華な舞台セットで、もうどれがどれか混乱してよく覚えていないが、このコンサートはものすごーくあっさりしていてよく覚えている。

もう一つの理由は、牧童の役をやった斉藤昌子さんのきれいな声。牧童の役はこのオペラでは最後に書かれるぐらいの端役なのだが、印象的な役でもある。巡礼たちがローマへ贖罪の旅に出かける時に歌う。羊飼いの服装をして岩場の上で、巡礼達に向けてうたうのだが、それがアカペラの綺麗なメロディーで、しかもビブラートの掛かってない素直に伸びた声で歌って素晴らしかった、babymetalのSU-METALの声に少し似てたかも。またこれに唱和した形で歌う巡礼たちの合唱が、低音の引き締まった歌唱で良かった。このシーンは今でも目と耳に焼き付いている。この人はNHKの歌の番組などでも出てたみたいだが、そちらは知らない。ただこれだけで、ずっと覚えている。あと覚えているのは、最初のエロチックなダンスシーン(笑)。かなりきわどかった。体にビッタリあった肌色の衣装で踊っていた。ちなみに他の主役たちがどんな歌い方をしてたのかは、ほとんど覚えていない(笑)。

バイロイトのンホイザーから

43:00以降、巡礼の出発
2:22:00以降、巡礼の帰還と、エリーザベトの祈り、夕星の歌、ローマ語り
ヴァイクルのヴォルフラム役と、ヴェンコフのタンホイザー役は当たり役だなあ。嵌りすぎだが(笑)。これ以上のローマ語りが他にあるとは思えない。宙を見て笑う表情なんか最高(笑)。シェークスピア劇でもやれるのではないか。
あまり有名ではないが、1:53:00以降の、残酷なもの達よ、剣をすてよ、も名曲。41年録音のフラグスタートの歌唱は素晴らしい。悪いが、ギネス・ジョーンズも歌いきれてないと思う。


で、「神々の黄昏」だが、ちょっと気にいった歌手は、ハーゲンを歌った、アルベルト・ペーゼンドルファー。雰囲気がよく出いていて声も良かった。他の主役がちょっと予想した雰囲気と違ってのに対し、実にハーゲンらしいというか、影の主役っぽい雰囲気と歌い方をしていた。ジーグフリート役はヘルデンテノール的で良かったのだが、高音が多少きつい感じだった。ブリュンヒルデ役は、よく分からん。あと、ヴァルハラからブリュンヒルデの元にやってきたヴァルトラウテをやってる歌手、ヴァルトラウト・マイヤー。世界的な歌手。グートルーネは意外にも日本人歌手だった。演出は、もう亡くなっているが、名演出家、ゲッツフリードリッヒのものを使っていた。ライン河のイメージなどは面白かった。ただ最後の辺りが今一意図不明ではあったが。

実はまあ、ワーグナーは後期のものはあまり好きではない。オランダ人やタンホイザーはわかりやすくていいのだが、後半になると、やたらに歌詞が長い上に、ストーリーはあまり進まない。延々と音楽を聞く。まあ、それがいいという人もいるのだろうけど。三行で済みそうなところを何十行も使うからね。気が短い方だから、鬱陶しいなあとか思ってしまう。この演奏会も、2時に始まって終わったのが8時。実演奏時間は4時間半ぐらいか。椅子はちょっと固いし疲れたかなあ。ただ、演奏自体は良かったし十分感動した。ちなみに、皇太子さまが来てたようだ。後ろ姿をチラッとみた。もう一人のあの人は来てなかったようだ。
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テーマ : オペラ
ジャンル : 音楽

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Re: 神々の黄昏

どうも書き込みありがとう御座います。
確かに指揮は素晴らしかったと思います。日本人がなし得たベストのワーグナーかもしれませんね。ただ、私は全然熱心なワグネリアンではないですが。いつかバイロイトに行きたいものだと思っていますけど。サイトを拝見しましたが、相当にお詳しそうですね。そこまでの指摘は私にはできないですが。
アルベリッヒのキャラクターはなかなか良かったですね。書くのをうっかりしていましたが。最後、飯守さんと並んで出てきた時は、雰囲気が似ててちょっと面白かったですが。
また何かありましたら、いらして下さい。

神々の黄昏

私も新国立劇場で『神々の黄昏』を鑑賞してきましたの、大変興味を持ってブログを読ませていただきました。オーケストラの演奏では、異なる複数の旋律を同時に演奏する対位法が駆使され、ライトモティーフが重層的に折り重なって壮大な音楽の響きや多彩な音楽の響きが融合した音楽を楽しむことができました。『神々の黄昏』では、ところどころ重要な場面でオーケストラの音楽がストーリーをけん引し、最後の「ブリュンヒルデの自己犠牲」に続く大管弦楽が織りなす壮大な幕切れは、言葉を使わずに総てを音楽に託したのだと感じました。この舞台をも見てこれぞ「楽劇」という体験ができました。ご指摘のように、主役の3人はもちろん素晴らしかったですが、脇役のヴァルトラウテ役の、グートルーネの安藤 赴美子さヴァルトラウト・マイヤー。アルベリヒ役の島村 武男さんの講演と、新国立合唱団の迫力ある合唱が舞台をしきしめていました。

私も楽劇『神々の黄昏』を鑑賞した体験を詳しく音楽を解析し整理しながら、このワークナーの素晴らしい楽劇の体験と感動をレポートしたてみました、読んでいただけると嬉しいです。ご感想・ご意見などをブログにコメントいただけると感謝します。

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