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『丸刈りにされた女たち』(藤森晶子著)・・・「ドイツ兵の恋人」の戦後を辿る


戦後のフランスでロバート・キャパが撮った有名な写真がある。
PA-14275908.jpg
占領下でドイツ兵と親密になった女性が、戦後復讐心に燃えるフランス人によって、丸刈りにされ見せしめに通りを歩かされてる情景である。前を歩いている老人は父親だろう。これはシャルトルという都市で行われたものだが、フランス全土で何万もの女性がこうされたらしい。自分にとってこれは今まで見た中で最もショッキングな写真だった。
以前、別のページでも取り上げてる。そこでパリと書いたが、実はその前の街だったらしい。

ダウンロード (7)この本はこういった女性の何人かを突き止め、戦後の生活について書いたものである。まだ全然読んでないが、この女性の名前は、シモーヌ・トゥゾーと言うらしい。当時23歳、子供は生後3ヶ月。その後、シモーヌの家族は対ドイツ協力、密告の罪で逮捕され裁判にかけられた。家族の中でシモーヌだけ、公民権停止の刑を受ける。そして裁判後一家で他の町に引っ越した。子供の実父は東部戦線で戦死、シモーヌは再婚して子供二人を作るが離婚し、45歳で死亡した。アルコール依存症に掛かっていたとか。抱いてる赤ん坊は、今も生存しているが、取材は拒否しているらしい。すでに70歳を超えてる計算になる。

この写真、あるいはこういう事態に対して、どう考えればいいのか、整理が付かない。これが特殊例ではない以上、白人の文化に内包サれているものなのだろう。日本においてはこういった状況は起きていない。戦後、米軍駐留の時代に「パンパン」と呼ばれた女性達がいた。それなりに嫌悪されただろうけど、晒し者にはされていない。身の上を隠して生きていけだだろう。あるいは正式に妻になって米国に行ったり。

欧州のナチ嫌いは徹底している。それはつい最近の某アイドルグループの事件にも現れた(笑)。しかし、それにも疑念がある。ほんとにそんなにナチって悪かったのかね? 共産主義者による被害の方が圧倒的に多いのだが。2ケタばかり違う。ま、被害を受けたのは主にスラブ人、アジア人だから、西欧人にとっちゃどうでもいいんだろうけど。それは分かるが(笑)、しかし、国内サヨクまで一緒になってヒトラーだナチだって喚くのはどうかしてるだろう。アジア人はヒトラーの被害は殆ど受けていない。本当の敵は共産国だ(笑)。白人目線、白人様信仰のサヨクらしい面ではあるが。まあ、それは別として、欧米は自分らの悪行を全部ナチに押し付けてるのではないのかね? ユダヤ人差別は全欧州において行われていたのだ。それが悪いとは言わない。ユダヤ人側にもなんらかの問題があっただろうし。しかし全部ナチに押し付けて知らんぷりをしているのではないのかね? それが裏にあるから、ナチ攻撃が激しくなっているのではないのかね? ナチへの評価見直しなどは、それ自体が犯罪だとか。何が言論表現の自由なんだか。

まだろくに読んでもいないが、ポイントを上げてみると、

1.フランスが敗れた事
2.勝者がナチだったこと
3.勝者側と敗者側とで、個人的な関係が出来たこと
4.戦後、そういった関係者が晒し者になったこと
5.これを撮ったキャパの視点、意識


とかだろうか。
1や3はごくありふれたことである。問題は多分、2と4だろう。ここで何かねじれてくる。

5について先に書けば、これは素晴らしい視点であるだろう。状況がつかめるベストな位置取りであり素晴らしい構図だ。しかも対象は移動しているのだ。うまく収めたものだ。この時点ではズームレンズは実用化されてないから、動いて構図を決めないといけない。上手く出来たものだ。周囲の群衆の表情が多数入っている。誰もがあざ笑ってる。子供たちはよく飲み込めない様子だが。こういった写真によって、他国、他文化ってものが理解出来る。といってもこれの理解は難しいが(笑)。凱旋パレードの写真などより遥かにマシだ。またもう一つはこの時のキャパの意識である。決して群衆と同調しているのではないだろう。ハンガリー出身で、フランス国民でもないし。この写真での本当の被写体は、この女性というよりは、あざ笑う群衆であっただろう。

日本人は人間関係への依存の割合が非常に大きい、だから、これほどまでに人をあざ笑う事はできない。どこかで押さえてしまう。それが彼らの文化との違いではないだろうか。ここまでやられたら日本人だと耐えられない。だから、そこまではしない。それが理解を妨げている理由ではないだろうか。おそらくはこの女性も傷付いただろうけど、日本人が想像してるのとは違うのかもしれない。こんな状況でも赤ん坊への愛情や、父親の威厳の保持は変らない。神との結びつきが最上位に来る社会だからかもしれないが。

映像も色々あるんだな、→ ページ






続く
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