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水師営の会見-文部省唱歌

これも戦後は教えられていない。ただかなり有名な歌だとは思う。同じ日露戦争を歌った橘中佐の歌よりは知られているか。
自分としてはそれほど好きなものではない。
ただ、たまたま聞いたボニー・ジャックスの歌唱が素晴らしかったのと、橘中佐の歌のサンプルが、ダーク・ダックスだったので、ちょうどバランスが取れるかと思って(笑)、取り上げた。


上手い人が歌うとなんだか泣けてくる。レガートが素晴らしい。
歌詞と楽譜はこちらのサイトに

水師営の会見 (佐々木信綱 作詞 岡野貞一 作曲)
一、旅順開城約成りて、
   敵の将軍ステッセル
    乃木大将と会見の
     所はいづこ、水師営(すゐしえい)。
二、庭に一本(ひともと)棗(なつめ)の木、
   弾丸(だんぐわん)あともいちじるく
    くづれ残れる民屋(みんをく)に
     いまぞ相見る、二将軍。
三、乃木大将は、おごそかに、
   御めぐみ深き大君の
    大みことのりつたふれば、
     彼かしこみて謝(しや)しまつる。
四、昨日の敵は今日の友、
   語る言葉もうちとけて、
    我はたたへつ、彼の防備。
     彼は称(たた)へつ、我が武勇。
五、かたち正して言ひ出でぬ、
   『此の方面の戦闘に
    二子を失ひ給ひつる
     閣下の心如何にぞ。』と。
六、『二人の我が子それぞれに
   死所を得たるを喜べり。
    これぞ武門の面目。』と、
     大将答 力あり。
七、両将昼食(ひるげ)共にして、
   なほも尽きせぬ物語。
    『我に愛する良馬あり。
     今日の記念に献ずべし。』
八、『厚意謝するに余りあり。
   軍のおきてにしたがひて
    他日我が手に受領せば、
     ながくいたはり養はん。』
九、『さらば』と握手ねんごろに、
   別れて行くや右左。
    砲音(つつおと)絶えし砲台に
     ひらめき立てり、日の御旗。

当時のフィルム入りのもある。


この戦いについてはいろんな本や評論が出てることでもあり、特に言うことはない。乃木大将については、愚将だとか名将だとか、いろんな評価があるようだ。ただ、砲撃によって勝敗が決したわけだが、当時は砲術や大砲の技術の発達しつつあった時代であり、第一次大戦から第二次大戦で最盛期に達する。後知恵での評価は避けるべきだと思う。何しろ、第二次大戦で世界で最も空母の使い方が先進的であった日本が、欠点だけをあげつらわれて世界の大勢に遅れていたとか、わけの分からない評価が定着してる情況さえある。戦争に対しては偏った評価がなされがちだ。

当代の人たちは手探りで新式の技術を使っていたのだ。例えば、60年代には戦闘機にはミサイルだけで十分で機関銃は不要と見なされいたのが、ベトナム戦争でやはり必要と再認識されたケースなどがある。何が主流になるのかその時代では必ずしも予測できないし、旧来のものが慣れていて使い易いといったこともある。パソコンのソフトだってバージョンアップされても元のままでいいやなんてこともある(笑)。ポーランドなんか、第二次大戦開始時には騎兵を使っていた。まあそれが良いというわけでないが、逆に新しいものが良いとは限らないのは、共産主義国家の無惨さを見てもわかる通り。兵器の転換は慣れや資金の問題もあるから、なかなか難しいのだろう。とりわけ20世紀は、技術の変化発展が以前とは比べ物にならないほどに急激な時代である。後から顧みての評価は慎重にしないといけない。

乃木将軍の漢詩、「凱旋」

皇師百萬強虜を征す
野戦攻城屍山を作(な)す
愧(は)ず我何の顔(かんばせ)あって父老に看(まみ)えん
凱歌今日幾人か還る

これは勝ち戦ではあるが、あの項羽の最後の描写を思わせる

是に於いて項王乃ち東して烏江を渡らんと欲す。
烏江の亭長、船を・(ギ)して待つ。
項王に謂ひて曰はく、
「江東小なりと雖も、地は方千里、衆は数十万人、亦王たるに足るなり。
願はくは大王急ぎ渡れ。
今独り臣のみ船有り。
漢軍至るも以て渡る無からん。」と。
項王笑ひて曰はく、
「天の我を亡ぼす。
我何ぞ渡ることを為さん。
且つ籍江東の子弟八千人と、江を渡りて西す。
今一人の還るもの無し。
縦ひ江東の父兄憐れみて我を王とすとも、我何の面目ありてか之に見えん。
縦ひ彼言はずとも、籍独り心に愧ぢざらんや。」と。


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