「御成敗式目」ってなかなか面白い

武士を管轄したものなんだから、厳しい内容だろうというイメージを持たれてると思うが、むしろヒューマニズムや人間関係への配慮に溢れた内容だった。全体を読んでちょっと驚いた。大して長くないし、学校で全文配ればいいと思うが。
全て現代語訳を利用させてもらった。→ サイト

普通に言えば、刑法、民方、訴訟法などの混合したものなのだが、日本人的道徳観に基づいていて、なかなか納得できる内容になっている。前から部分的には見ていたのだが、前回、修善寺の写真のページで引用したのが頭に引っかかっていて、再読してみた。気になってたのは、この条文。

第12条:「悪口(あっこう)の罪について」
 争いの元である悪口はこれを禁止する。重大な悪口は流罪とし、軽い場合でも牢に入れる。また、裁判中に相手の悪口をいった者は直ちにその者の負けとする。また、裁判の理由が無いのに訴えた場合はその者の領地を没収し領地がない場合は流罪とする。

このなかの、「裁判中に相手の悪口をいった者は直ちにその者の負けとする。」という部分である。これはちょっと不思議な規定ではないだろうか。多分、世界的には通用しない。争いごとのさいには、相手を攻撃、批難するのが普通だろう。しかし、それを禁止してるのみならず、裁判で負けになるのだ。これは日本人なら理解はできるだろうが、外国人にはどうなのか。

最近起きた大相撲での暴行事件で、被害者側の親方の貴ノ花は一言も喋っていない。まあ、警察に任せてるから、ということなのだろうけど、全く語らないのも奇妙と言えば奇妙。この条文に似た信念を持っているからだろうか。口を開けば批難になるしかない。それを自らに禁じているのか。ま、いわゆる変人だからなのかもしれないが(笑)。

あるいは、大きな問題で言えば、例の慰安婦問題。これは完全な捏造事案であって、80年代後半に国内サヨクと朝日などによってでっちあげられたものだ(HP参照 → ページ、あるいはブログ)。これは昔からある戦場売春婦である。しかし、それは日本人としては言えない。現に生きてる相手を侮辱することになる。で、曖昧な形で収めようとして、付け込まれた。この御成敗式目の規定が日本人の心の底のどこかにあるからではないだろうか。韓国側は批難のし放題である。それも世界中でやってる。何の遠慮もない。今は、国内での態度のとり方と、対外的な場合とでは、やり方を変えなくてはならない時代になってる。いつかは分かってもらえるなんてことは全然ない。宣伝した側の勝ちになる。      

今でも通用するような条文。

第45条:「判決以前に被告を免職(めんしょく)することの禁止」
 判決が出る前に被告を免職してはならない。有罪無罪を問わず極めて不満を残すことになるからである。判決は十分に吟味して出さなけらばならない。
   

第42条:「逃亡した農民の財産について」
 領内の農民が逃亡したからと言って、その妻子をつかまえ家財を奪ってはならない。未納の年貢があるときはその不足分のみを払わせること。また、残った家族がどこに住むかは彼らの自由にまかせること。

                           
第31条:「裁判に負けた者が判決に不服を訴えることの禁止と誤った判決の防止」
裁判に負けたにもかかわらず「偏(かたよ)った判決」だと、事実ではないことを持ち出し裁判官に不服を訴えた場合は、領地の三分の一を没収する。その領地がない場合は追放とする。ただし、実際に偏った判決を行った裁判官は辞めさせ、再び裁判官に任命してはならない。


この前白鵬がやってたな(笑)。これは日本人ならまずしないだろうなあ。あといつかの柔道国際大会だったかで、韓国の選手団が負けたあと、ずっと不満を露わにして居残っていた。

第29条:「本来の裁判官をさしおいて、別の裁判官に頼むことの禁止について」
 裁判を有利に進めるために担当の裁判官をさしおいて他の裁判官に頼むことが分かった場合は、調査の間しばらく裁判を休廷する。そのようなことがあってはならないからである。係の者はそのような二重の取り次ぎをしてはならない。また、裁判が長引き20日以上かかった場合は問注所(もんちゅうじょ)において苦情を述べることができる。


これはサヨク系がよくやってる。自分たちに有利な判決を出してくれそうな裁判官になるまで、忌避し続けるって戦法。大体、この手の、国民に配慮したシステムは、サヨク系によって歪めて使われる。

(12/1追記)
念の為、原文の引用、第12条(「日本思想体系21・中世政治社会思想上」岩波書店)、p14

一、悪口の咎の事
右、闘殺の基、悪口より起こる。その重きは流罪に処せられ、その軽きは召籠めらるべきなり。問註の時、悪口を吐かば、すなはち論所を敵人に付けらるべきなり。また論所の事その理なくば他の所領を没収せらるべし。もし所帯なくば流罪に処せられるべきなり。


他は面倒なので略。
この式目は、後の室町から戦国まで有効であったらしい。分国法も、これに追加されたという位置づけであって、江戸以降、明治に近代法が成立するまで有効であったとか。多分、日本人の思考のバックグラウンドにあるのだろう。
続く



スポンサーサイト

テーマ : 歴史大好き!
ジャンル : 学問・文化・芸術

古式レンズシリーズ(12)・・・伊豆修善寺周辺、ついでに北条家の果たした役割について

出でいなば主なき宿と成りぬとも 軒端の梅よ春をわするな(伝実朝)

源氏三代は短期間で亡くなった(殺された)わけだが、残った鎌倉や修善寺は賑わっている。今回は修善寺を一日かけて回ったが、なかなか面白かった。自然も良かったし、遺物、寺社、詩碑・句碑など多くて飽きない街だった。特に歩き回るのには手頃な広さ。以前何度か西伊豆にある、伊豆の長八美術館や記念舘に行ったが(→ HP、吉祥寺であった長八展 → ブログ)ここは通り過ぎただけだった。

レンズは、ツァイス系で揃えた。

コンタックスGシリーズ、Biogon T*28mmF2.8
カールツァイスJena Pancolor 50mmF1.8 (NEX-5Nに装着したので、75mm相当)
カールツァイスJena MC135mmf3.5 (同上で、200mm相当)

Gシリーズは90年代のものなので、古くはないが。下2つは60年代から70年代にかけて作られたらしい。コンタックスGシリーズは趣味的で惹かれるものはあったが、ボディには手を出さなかった。レンズが3本付いて10万円だか20万のがあって、ウーっと惹かれたけど我慢した。金色で眺めるのに良さそうだったが(笑)。NEXー5Nも古くなったが、ボディーは小さいし、なんでも装着できるから使ってる。特にファインダーが優れもの。製造中止になってもまだこれだけは高値で売ってる。

もみじ林
saishuDSC02745.jpg

saishuDSC02752.jpg

saishuDSC02223.jpg

saishuDSC02772.jpg

久しぶりに富士山を見た。今年は雨や曇りばかりだったし。
saishuDSC02740.jpg

漱石の詩碑。近くで見ても全然碑文は見えなかったが。
saishuDSC02206.jpg
仰臥人如唖 黙然看大空 大空雲不動 終日杳相同
仰臥して人唖の如く、黙然として大空を看る。大空は雲動かず、終日杳として相同じ。
病気を患ってた時のものらしい。

葭原観音堂
saishuDSC02218.jpg

saishuDSC02748.jpg

竹林の小径
saishuDSC02765.jpg

saishuDSC02232.jpg

日枝神社
saishudSC02236.jpg

修善寺
saishuDSC02243.jpg

saishuDSC02769.jpg

帰りの車窓から
saishuDSC02250.jpg
実朝とか頼家、北条政子ゆかりの場所にも色々行ったんだが、どれがどれか分からない(笑)。とにかくポイントが多くて。


☆ 北条家の果たした役割について

北条家支配はネガティブなイメージを持たれる傾向にあると思うが、かなり良好な統治をした政体だったのではないか。徳川幕府に次ぐだろう。まあ、陰謀によって源氏嫡流を倒した面があるから、よくは思われてないだろうけど、しかし、源氏ってのは権力を握る以前から身内同士で殺しあってたし、従っていた武士団も東国のヤクザ集団みたいなものだから、お互い抗争し合うのも習性だろう。そのなかで北条家だけは結束してたし、統治も安定してた。支配は元寇の後始末の混乱で終わったが、最後幹部層が30数名も一斉に自決という形で終わっていて、潔い。

特に功績として大きなのは、御成敗式目を制定して法治を行った事、そして元寇を防いだ事。日本は彼らによって守られ、また今あるものになった、といって過言ではないと思うのだが。特に元寇は大きい。これで失敗してたら、今の日本も日本人もないだろう。日馬富士みたいなのが(略

あと法治の問題。封建体制は契約によって成り立っている。法律あるいは協定、約束事がないと成立しない。それをお互いが守らないといけない。「御恩と奉公」のように。双方に義務が課せられてる。客観的な契約に従っている。そういう基盤があったから、民主体制に移行できている。これが出来たのは、日本と西欧だけだった。中国なんか今も人治だろう。常に権力者側の主観で統治された。客観性・公平性がまるでない。汚職の摘発なんてのが、政敵を倒す手段になっている。サウジで今起きてる事もそうだろう。

日本では早い時期から法治が行われた。特に御成敗式目は裁判の仕方にいたるまで、非常に細かく成文化している。罪刑法定主義は日本でははるか昔からやっていた。

例えば、現代語訳されている、こちらから引用すると、→ サイト

>第10条:「殺害や刃傷(にんじょう)などの罪科のこと」
 言い争いや酔った勢いでの喧嘩(けんか)であっても相手を殺してしまったら殺人罪であり、犯罪者は死刑か流罪とし財産を没収する。ただし、罪を犯した当人以外の父子が無関係であるならば、その者たちは無罪であり、これは傷害罪(しょうがいざい)についても同様である。
 ただし、子や孫、あるいは先祖の仇(かたき)と称(しょう)して人を殺害した場合は、犯人の父や祖父がたとえそのことを知らなくても同罪とする。結果として父祖の憤りをなだめるために宿意(しゅくい)を遂げることになるからである。
 なお、子が地位や財産を奪うために殺人を犯した場合は、父が無関係の場合は無罪とする。

>第11条:「夫の罪によって妻の財産が没収されるかどうかの判断について」
 謀反・殺害ならびに山賊、海賊、夜討ち、強盗などの重罪の場合は夫の罪であっても妻の領地は没収される。しかし、夫が口論によって偶然(ぐうぜん)に相手を傷つけたり、殺害してしまったような場合は妻の領地は没収されない。

>第12条:「悪口(あっこう)の罪について」
 争いの元である悪口はこれを禁止する。重大な悪口は流罪とし、軽い場合でも牢に入れる。また、裁判中に相手の悪口をいった者は直ちにその者の負けとする。また、裁判の理由が無いのに訴えた場合はその者の領地を没収し領地がない場合は流罪とする。


感覚的には現代と変わらないのではないか? 中国では、誰かが罪を犯すと、三族誅殺とかいって親類にまで刑を課していたのだが。多分、北朝鮮では今もやってる(笑)。封建制を口を極めて罵るサヨク連中が賞賛したのがこういった国なんだから、頭がイカれてるよ。

この御成敗式目を現代に復活させた方がいいと思うのだが(笑)。今の刑法よりマシな気がする。どうも今の欧米発の法制度は気にいらない。責任能力が有るとか無いとかどうでもいい。現象としては同じだ。精神構造にまで立ち入って裁けると考える方に無理がある。殺人犯は原則死刑にすべきだろう。最近の欧米発の思潮を絶対視する風潮はどうにかならないのか。あれはキリスト教を元にしたローカルな考えに過ぎない。普遍的なものではない。彼らがそう信じるのはいいが、他国で盲信するのはおかしい。


テーマ : 旅の写真
ジャンル : 写真

声楽レッスンの記録、チマーラ歌曲集(5)

「チマーラ歌曲集」(全音出版)
全体的に難しくて後悔。有名曲は易しいんだが、他のは辛い。まあ、20世紀のは大体はそうなるが。作曲する方だって、昔のスタイルで作るわけにもいかないし。この人は指揮者だし、そういう所には凝るだろう。レスピーギが例外的に易しくて綺麗な曲とかあるけど。超ムズもあるが。この人は若干分裂症気味というか(笑)、曲によってものすごく作風が変化してる。

Mentre cade la neve(雪が降る間)・・・・割りと叙情的でいい曲、臨時記号が多いが。
Invito alla danza(ダンスへの誘い)・・・簡明な曲だけどあまり面白くない。最後が高音伸ばしておわるのできついな。
Visione marina(海辺の光景)・・・・これは曲想はいいけど、細かい音符での節回しが難しい。イタリア土着風というか。

雪が降る間

youtube でチマーラを探すとやたらに日本人のがある。何か共感できるものがあるのかな。楽譜も、チマーラ単独の曲集はどうも外国にはないみたいだが。アメリカのebayというオークションサイトをみても、全音のしかないみたいな感じ。しかもかなり高値で売ってる。

海辺の光景




テーマ : 音楽のある生活
ジャンル : 音楽

Postmodern Jukebox  日本に来てくれないかなあ

まじでファンなんだが(笑)。特に、Robyn Adele Anderson の。→ ページ
シンガポールまでは来たらしいのだが、日本は英語が通じないからねえ。


右端の人。この人は自分の持ち場をちゃんと守る人なんだけど、それで目立ってしまうなあ。



タイタニックの主題歌をドワップスタイルで。女性版、男性版もあるんだが、これはミックスバージョン。しかもあの人気のタンブリンマンも参加。しかし、これはちょっとやりすぎかな(笑)、女性版が一番笑える。


ロシア語喋ってるし

なんなんだこの女は(笑)

ケルンにも行ってる。


このバンドがやってることは非常に興味深い。youtubeで全て手の内を晒しておいて、それでも、コンサートに人をよぶという事をやっている。本来、それが正しいのだろう。著作権を保護してそれで金を儲けるなんてのは、芸術としては邪道なのだ。20世紀に始まったコピー文化のあり方にすぎない。パフォーマンスで魅せないといけない。それが歌手であり、俳優なのだ。かつて著作権などはなかった。平家物語を演じた琵琶法師はそんなもの気にせず、自分の語りに勝負を掛けていたはずだ。それがが全てだった。本来の形はそれなのだ。その形に戻ってるのがこのバンドだろう。しかし、それをやるには、実力がないといけない。ないと人は呼べない。バンドもボーカルもそれがあるのが凄いが。そうでなくてないけない。

テーマ : 女性アーティスト
ジャンル : 音楽

「ブレードランナー2049」、更に進化した物語と映像(ちょっとネタバレ)


DNHlv5RVQAATKYc.jpg予想を上回る内容だった。二番煎じになってない、独創的な内容、映像、また演技であった。こういうのも珍しいのでは。ただし、物語は重く長く、難解で鬱陶しい(笑)。スーパーマンものの方が気軽でいいかもと思ってしまった(笑)。前作に興味ない人は見てもしょうがないだろうな。評価が意外に低いのはまあ、理解できる。前作だって一般的な評価は低かったのだ。のちにカルト的になるが。ちなみに私は最初からのファンでしたが。これもSF映画史上の傑作と言われるようになるのではないかな。私の中では、エイリアン2,パシフィック・リム、スターウォーズシリーズ(旧3部作)、オブリビアン、スタートレック映画一作目、そして古い時代に作られた、タイムマシン、宇宙戦争などとならぶ傑作になる。ま、異論はいくらでもあるだろうけど。

ストーリーは、ちょっとどんでん返し的な内容があるので、あまり言えない。レイチェルが関連してる。そっくりさんが出てきたりして。あの手の人が好きな人見るべし(笑)。スターウォーズでも、レイア姫のそっくりさんを出してたなあ。あれは違うと直ぐに分かったが、こちらはほんとにそっくりさん。勿論年代が経ってるので同じ人ではあり得ないのだが、何か違うところはどこか、と探してしまった(笑)。聞くと合成映像らしい。声は本人だとか。しかし、ハリソン・フォードはスターウォーズもそうだけど、こういう画期的な作品に出演して、さらに数十年後という設定の続編に出れるんだから、役者冥利につきるだろうなあ。前作ではやるのを嫌がってたという話もあるが。

本編が2時間44分ととにかく長いのだが、一瞬も目を離せなかった。とにかく映像もいいし、演出、演技もいい。現実に引き戻されることなくドラマの世界に引き込まれる。先が読めない内容で、SFはこうでなくてはいけない。予定調和的、ありそうな結末のものはいらない。ただ、ちょっと詰め込みすぎな感はあるが。疑問点を残したままストーリーが進んで、どうなってるんだろうと思うのだが、最後には収束する。ま、それでも1回ではちょっと足りないかな。もう上映も終わりかけてるけどもう数回見たい感じ。しかし、うっかり見逃すところだった。ビデオでもいいんだろうけど、一応、前作へのレスペクトとして見に行った。

ま、この手のディストピア、アンチユートピアの作品はよくあるんだが、実際には全くそうはならないと思う(笑)。これは想像上の話だからこうも極端になるんだが、実際には社会の進歩は遅々としたもので、全く進歩らしい進歩なんてないだろう。そもそも、進歩しないといけないというのが、勝手な思い込みであって、まあ、社会制度がよりましになる程度で十分だろう。革命とかバカの妄想(笑)。20世紀の未来予測はあらゆる面で大幅に間違っていた。例えば、60年代に作られたSF的な作品では、80年代には木星旅行とかやってたし。2001年宇宙への旅もその同類。あるいは「1984」のよううな政治体制とか。実際にあるのは、北朝鮮や中国のようなロクでもない独裁体制だ。あのような整備された、ある意味合理的な体制など存在しない。

科学技術以外でも、例えばクラシック音楽では、無調音楽、12音音楽なんてのがあって、調性のない音楽が盛んに作られた。あるモチーフがあったとして、その音符を逆に並べたメロディ(逆行形)、上下逆さまにしたメロディ(反行形)なんてものを組み合わせてフーガにしたりしていた。それ自体はそれはそれで面白かったわけだけど(バルトークの「弦楽器、打楽器、チェレスタのための音楽」など)、音楽界全体がそうなるわけではなかった。未来の進化した人類はそういった音楽を楽しめるんだろう、とか思ってたものだったが(笑)。ジャズでも60年代にはコルトレーンやオーネット・コールマンなんかのフリージャズが猛威を振ったが、それ以降は静まってしまう。人間はコンピューターではないからね(笑)。肉体としての耳や目で受け止めてるわけで、そこまで極端になることはできない。聞いて心地よい音楽は、一定の限界がある。一言で言えば、DNAに支配されている。それが人間の感覚の限界になるl。

(11/14追記)
2回めをIMAX3Dの劇場で見てきたが、やはり面白かった。ただ。3Dの必要はないが。高いのには参った(笑)。
暗く重い話が2時間40分続いて、ユーモアも笑いもまったくない。濃密な複雑な描写が続く。しかし、ずっと惹きつけられる。例えるとドストエフスキーの小説みたいな。和らいだシーンや、慰められるシーンもあまりない。出て来るレプリカントが一撃のもとに破壊されるシーンが幾つもある。全く躊躇もなく。それまで人間風に行動してたのが、不要になると即座に射殺される。登場「人物」も、人間、レプリカント、バーチャルリアリティの映像、と3種類あって、複雑に絡んでいる。多くが途中でいなくなる。しかし、物語は感動的で、最後には拍手をしたくなった。こんなのも珍しい。

見てて思ったのは、カメラがいいのかなと。映画通風にいうと、キャメラか(笑)。構図がどれもいいし、明暗の使い方も上手い。見ててあきないのは、その要素が大きいのかもしれない。また役者の演技に緩みがまったくないのもあるし、それをしっかり撮影している。あまり説明的なセリフとかなくて、表情で説明を代用してるような面があった。それは1回みただけでは把握できないと思う。二回目に見て、やっとこの表情はその意味だったのかと気がつく場所がいくつもあった。表情での演技が上手い役者を揃えたのかな。ハリソン・フォードもそういう意味で良かった。

もう一つ、パンフにあった事だが、あまり合成映像は使わなかったらしい。グリーンスクリーンをバックに演技するのではなく、実際にセットを組んでそこで演じたらしい。やはりそれなりのリアリティが出るのだろう。SFの場合、話し自体にリアリティがないのに、さらに演技まで合成でやると何か虚ろな雰囲気になる。スターウオーズの新三部作(EP1-3)なんかそのいい例かもしれない。また小道具もミニチュア使ったり、やつれ感をだしたりしてリアリティを出していた。

あまり言われて無いことかもしれないだろうが、この物語には、キリストになぞらえてる部分があると思う。パンフレットには確か書いてなかったと思うが、その暗示があると思った。あまり詳しくは書けないが、途中に出てくる写真がそのイメージに見える。人によっても違うとは思うが、私は見た瞬間に、それはキリストだ、と思った。また別の理由としては、キリストを「万軍の主」とも呼ぶが、それに近いセリフもある。あと、「青い衣服」を強調してる所とか。キリスト教会の聖画像においては、キリストやマリアは通常青い衣服を着ているらしい。あの「風の谷のナウシカ」でも、「そのもの蒼き衣をまといて金色の野に降り立つべし」なんて予言のセリフがある。これも救世主の意味を含んでるだろう。

印象的なセリフ。
「この世界は壁で安定を保っている。壁がなくなれば、戦争になる」
「大義の為に死す、それこそ最も人間らしい行為ではないか」


あとちょっと面白かったのが、50年代60年代の音楽映像の利用。プレスリーやシナトラなど。面白いシーンだった。別の映画だが、予告編でも当時のロックとか使ってるのがあった。最近のはやりなのかな。ビートルズやツェッペリンもあったし、ザ・フーのマイ・ジェネレイションを使ったのもあった。タイトルは忘れた(笑)。「キングズマン」だったかな。

これはもう一度ぐらいは見たいな(笑)。もう上映も終わるようだが。気づいてない部分が多分まだあるはず。最初の方に出てくる花の意味に、二回目でやっと気付いた。お恥ずかしい話なのだが。

続く





テーマ : SF映画
ジャンル : 映画

アンルイスの「LUV-YA」の動画があったので、記録

youtube には無いので諦めてたのだが、dailymotionにあった。


あまり満足できるバージョンではないが、あってよかった。
ま、他に六本木心中とかああ無情とか、色々あるのだが、なんでこれにこだわるかというと、ある音楽番組でみた演出が面白かったから。前にも書いたが(→ ページ)、金色の小さめの檻の中に3人入って演奏したものだった。アンルイスとキーボードとサックスが、全員腰を屈めて前かがみになって歌うという奇妙な演出だったのだが(笑)、斬新で記憶に残っててもう一度みたいものだと思ってた。しかし、誰も録画してなかったのか、全く見れてない。演出だって創造性の必要なものだし、保存する意味はあると思うのだが。しかも、それどころか、アンルイスの歌ったものさえyoutubeにはない。カバーばかり。これあまり人気ないのかね。歌としても好きなんだけどね。フレーズの初めで驚かすのも面白い(笑)。ただ、この演奏はちょっと何か元気が足りないなあ。当て振りだとしても。もっと前のが欲しい。

六本木心中

一番良かった頃かな。この曲はカラオケで一度歌った事がある(笑)。

相川七瀬の六本木心中と夢見る少女じゃいられない。

このひと結構好きだった。バブル風味な舞台がいい(笑)。

ああ、無情




ニコニコに、雨の御堂筋とか、二人の銀座とかあった。→ ニコニコ
素人っぽいけどいい声をしてる。何だか笑えてくるけど。15歳当時とか。

ベンチャーズに曲に歌詞を付けたものとか。こんなのがあるとは全く知らなかったが。→ ニコニコ
「10番街の殺人」、「急がばまわれ」、「さすらいのギター」。歌詞はどれも似たようなもんだけど(笑)。急に出て来る裏声が笑える。
「さすらいのギター」については、こちら参照。結構きつい内容の歌詞だった。→ ページ

グッバイマイラブもアンルイスだったのか。


この頃は懐かしいって事もあるけど、いい曲が多かった気がする。今のCD付き握手券の時代とはまるで違うな。

テーマ : 女性アーティスト
ジャンル : 音楽

珈琲焙煎日記 ゲイシャ種、エチオピア・ゲシャ産の事など

最近大流行のゲイシャ種だが、今ひとつ美味さが分からない。何度か挑戦してダメだったので、もういいやと思ってたのだが、ちょっと変わった豆が出てきた。それは、ゲイシャ種が発見されたエチオピアのゲシャ(gesha)で生産されたゲイシャ種の豆。あの辺りでも本格的にゲイシャ種を栽培し始めたらしい。なんだかちょっと怪しい気もするんだが(笑)、そんなに高くなかったし買ってみた。あの辺りの豆については、前にもインチキ豆があったからね。平然と喫茶店なんかで販売されていた。まあ、現地の事情がわかりにくいのもあるんだろうけど。それで、あまり期待はしないで注文した。

ゲイシャ種というのは、20世紀前半にgeshaで発見された突然変異種。あまり収穫量が多くないので敬遠されていたのが、パナマのエスメラルダ農園で栽培されたものが、21世紀に入ってから高く評価され、最高レベルの値がつくようになった。自家焙煎すると、普通の豆は30円から50円程度で飲める。他の高額品で80円程度。ブルマンなんかで100円台かな。それがこのゲイシャ種だと、200円から400円以上になったりする。まあ、喫茶店だと400円は普通だが(笑)、豆の購入になるとまとめて注文するから結構な値段になる。

このゲイシャ種は、パナマの幾つかの農園、コスタリカ、ニカラグア、グアテマラ、さらにはアフリカのマラウイでも栽培されてるのだが、多分栽培方法に何かの技術があるようで、値段の差が大きい。トップブランドのエスメラルダ農園産とマラウイ産では10倍もの開きがある。マラウイは、あまり高値が付かなかったせいか、最近は他の豆に植え替えているらしく、ゲイシャ種だけというのは無いようだ。混ぜて売ってる。しかし、私が毎日飲んでるのは、マラウイ産のコーヒー(笑)。理由は味ではなくて、これを飲むとはっきり目が覚めるから。しかも夜はちゃんと眠れる。理由は分からない。品種が変わってもあまり効き目は変わらない。気のせいかもしれないが、とにかく夜眠れるというのは大きい。不眠症だったからね。常に買い増ししてストックしている。

パナマ産のも焼いたり飲んだりしたんだが、今ひとつ良さが分からない。ま、分かっても高いから買う気はないが(笑)。しかし、わからないのを放置も気にいらない。「あれは美味いけど高いからやめとく」と言えればいいのだが、それが言えない。で、ちょっと面白いものが見つかったのでまたまた購入。今回のは、geshaで取れたgeisha種。本当にそうなのかどうかは知らないが。ただのモカなんじゃないのとか思いながら。

namaDSC02688.jpgyakiDSC02681.jpg

上手く撮れてないが、豆の形はモカとは多少違う気もする。ゲイシャ種の特徴は長めの形らしくそんな感じはする。
飲んでみると、かなり強い香りがするにはする。まあ、悪くはないが、それほど魅力的ではない。日本人が松茸の香りを有難がっても外国人には悪臭だという事もあるし。あのタイの香草なんか、私にとっては冗談じゃないという臭いだしねえ。こういうのは文化によって違うだろう。まだあまり飲んでないので、断定はできない。まあ、悪くはない。ちなみにこれだと1杯100円ぐらいかな。

見たことはないが、スタバなんかでも売ってるとか。店で飲んで2000円とか(笑)。豆で買って、250g1万円とか。仮にこれで20杯飲むとすると、500円か。まあ、焙煎豆は高いからね。あとタリーズとか、各地の専門店でも売ってるらしい。興味のある人は、ネットで通販してる珈琲豆専門サイトが、細かい単位での焙煎とか引き受けてるので購入したらいいと思う。ま、私はこの豆は薦めないが(笑)、気にいる人もいるかもしれない。





テーマ : コーヒー
ジャンル : グルメ

古式レンズシリーズ(11)・・・大内宿、塔のへつり、紅葉など

片雲の風にさそはれて漂泊の思ひやまず、奥羽長途の行脚、ただかりそめに思ひ立ちて、その日漸く大内といふ宿にたどり着きにけり。

芭蕉が通ったのは猪苗代湖の東側にある奥州街道で、大内宿は西側を通る会津西街道(下野街道)だから、勿論芭蕉は寄ってないので注意(笑)。白河の関から須賀川あたりの西にあるのが、この宿場町。

>須賀川
>風流の初めやおくの田植ゑうた



猪苗代湖南方の下郷にある。昔の建物を残してるので有名。しかし、正直言って、あまり風情はなかった。どの家も同じように土産物と蕎麦を売ってる。一応、例のネギ一本蕎麦を食べたが、まあ、想定出来る程度の味だった。道を挟んで家が並んでるだけで、なんだか全体が単純だし。白川郷とか川越のほうが良かったかな。しかし、まあしょうが無いだろうなあ。自分だってそこに住んでたら、蕎麦屋やって土産物を売るからね(笑)。こうなる前の頃は良かったかもしれないが。売買はどこかでまとめてやって、建物はそのまま、という形にしてくれたら良かったと思うが。白川郷はそれに近かったかもしれない。雪に覆われたらまた違う印象なのかもかもしれないが。

ただまあ、こういうのは存在してるだけでも有り難いのかもしれない。昔の祖先の生活を偲ぶよすがになる。以前、中仙道の馬籠宿とか奈良井宿に行ったけど、なんとなく心の底の何かに触れた気がした。特にみるものがあるというわけではないが、何か過去の記憶に触れたような。まあ、時代劇とかで見た記憶にすぎないのかもしれないが、こんなだったんだろうなあ、という感触があった。

あと面白かったのは、そこに行くまでの山、畑、川などの風景の変化。とにかく目まぐるしくて面白かった。形も木々の色も次々に変化していく。千変万化で、他の地域でこんなに変化したのを見たことは無かった気がする。周囲が全面山地のせいだろうけど。時期的にも紅葉の季節だったので、そのせいかもしれないが。豊かな自然、と言葉にすれば簡単な事だが、実際に体感することはそう多くない気が。

使ったレンズは、全てニコンの古いもの。とにかく一通り使うまで終われない(笑)。

NIKKOR N・C AUTO 24mm/f2.8
NIKKOR-H AUTO 50mm/f2 


大体、60年代から70年代にかけて作られたようだ。50mmはNEXー5Nに付けたので、75mm相当になる。他は、α7。135mmも持っていったがやはりあまり使わず。

大内宿
saiuchiDSC02162.jpg

saiuchaDSC02161.jpg

saiuchiDSC02164.jpg


saiuchiDSC02697.jpg

saiuchiDSC02159.jpg

saiuchiDSC02700.jpg

村外れには祠や墓所があった。
saiuchiDSC02166.jpg

saiuchiDSC02707.jpg


塔のへつり・・・塔の形をした断崖ということらしい。大内宿から直ぐの所にある景勝地。結構な壮観だった。下に降りようかとも思ったが、この日はなぜか足がふらついてたので止めた(笑)。
saihrtuDSC02182.jpg

saihetuDSC02184.jpg

saihetuDSC02720.jpg


紅葉など
saiuchiDSC02714.jpg

saihetuDSC02725.jpg

saiuchiDSC02705.jpg

saiuchiDSC02724.jpg











テーマ : 風景写真
ジャンル : 写真

続発する民進系議員のセックススキャンダル・・・とってもリベラルですね

あまり個人的なものは扱いたくはないが、メディアがどうせ隠蔽するか、抑えて報道するから、ネット上にはなるべく溢れさせないとバランスがとれない(笑)。やむを得ない。自民のだと、額の絆創膏から、1500円のウイスキーまで徹底的に批判嘲笑するくせに、扱いの落差が酷すぎる。こんなのを放置してると、またあの民主党詐欺政権みたいな事になって日本自体が不利益を蒙る事になる。

いくつもあって、書き落としそうだが、初鹿議員強制わいせつ問題、ハイハイ青山(笑)、不倫山尾の入党問題、それに参院民進党幹事長小川の長男の幼女に対する暴行事件。まあ、ネットで調べれば大体はわかることだから、特に書かないが、とりあえず、こういうページをネット上に増やすのが大事(笑)。

まあ、この手の問題は気持ちは分からないわけではないが(笑)、分からんのが赤ちゃんプレイ(笑)。マジで分からんのだが。なんでこんな事をやるのかな。興奮するのか(笑)。まさかね。懐かしい思い出にひたれるのか? しかし覚えてはいないだろうし。わけわからん。知り合いの人の4歳ぐらいの男の子だったかが、牛乳を飲む時に仰向けに寝て牛乳瓶から飲むって子がいて、私はその場に遭遇して、何やってるんだとマジマジと見てた事があるが。この子は牛乳飲む時はいつもこうするの!て上の子が言ってたが、まあ、これは習慣だろうけどね。

あとちょっと深刻かもしれないのが、小川の長男の犯罪。何件か犯してるらしい。近隣には行方不明の子供もいるとか。21歳の学生らしいが、議員会館に住んでて所沢まで通ってるとか。ちょっと変な気がしないでもないな。

希望の党ではいろいろと揉めてるそうだが、これは予定の行動だろう。
上手くいけば、自分らが主導権を握る。だめなら民進党に戻る。戻れるように民進党は公認をだしていないから。まあ、クズが揃ったもんだ。

テーマ : 民進党
ジャンル : 政治・経済

プロフィール

kifuru

Author:kifuru
FC2ブログへようこそ!
元のHPは"kifuruの長文系ページ"、http://kiyo-furu.com (政治詩文関係)と ”kifuruの写真音楽系ページ http://www.kiyo-furu.sakura.ne.jp/(写真音楽関係)に移転しています。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR